嫁に去勢されている
嫁の言うとおりに友人関係を清算したので、今、自分に友人と呼べる人間は一人もいない。
- 大学時代に彼女がいたんだけれども、それに関わる人間に関わることを嫁が良しとしないので、その人間関係を全部切った。
- ネット時代の出来た知り合いは嫁の趣味ではなかったので、疎遠にしているうちにどうでもよくなった。
辛い気持ちを吐きだすための別アカウントのツイッターをしていたけれども、それがばれて、嫁が知らないところで知らない人間関係が出来るというのが嫌と言って泣かれたので、自分の気持ちを吐きだす場所がなくなった。
元々趣味のない人間だけれども、一人で映画を観に行ったりとか、自分ひとりの何かを持っていたかったけれども、どこにも嫁がついてくるし、一人で行くと怒るので、結局そういうのもしなくなった。
文章を書いたり、物語を作ったりするのが好きだったけれども、いちいち嫁が口出してくるので、そういう事が嫌いになった。
でもそれで嫁と家族を養っているので、それを仕事にして行かないといけない。
たまに面白いと思って思いついたことは、政治的にまずいとか今やってる仕事のファンの人や編集がどう思うか云々ということを言われて却下される。でも、その部分は自分の削られて削られてそれでも何とか残ったコアの部分なので、そこを全力でゴリゴリ削られて、辛い。
独りになりたい。
独りになりたいと思っていたけれども、一人になりたいという感情も去勢されて、もう、今はただ、疲れて、とりあえず本当に疲れた。
楽しい事が本当に分からない。
たまに、面白いと思った事をしようとすると
それは、“よくない”からといって止められる。
最近何を読んでも、見ても、面白くない。
映画とか、小説とか、ドラマとか、面白いと言われているものや、かつて自分だったら面白いと思ったろう物をみても、全然面白くない。
在宅のシナリオライターで、文章をかいて、物語を考える仕事をしている。
かれこれ5年くらい。プロになる前からならもう15年くらい、ずっと物語を考えて、それを文章にして、ということをしている。
最近はそれが苦痛で苦痛で仕方がない。とても苦しい。何が面白いのか全然わからないし、多分面白くもなんともないんだろう実際出来たものは。それでも、それをなんとか書いていかないといけないし、書いていても、書き上がっても、とにかく苦しい。昔はそんな事なかったのに。結婚して、子どもが生まれて、自分の苦手な“生活をする”ということに労力を割いているうちに、本当にそういうものが損なわれていって、損なわれているのが分かっているのに、それをどうしようもできなくなってとうとう本当に空っぽになってしまった気がする。
生活を捨てれば戻るのかというと多分そんなことはなくて損なわれたものはもう戻らないだろう。しんどい。とてもしんどい。死にたい。
結局いつも
自分が悪い事になる。